住宅ローンを組むときに、誰もが疑問に思う住宅ローンの基礎知識をわかりやすくご紹介!
大きな買い物だからこそ、住宅ローンを組む前にじっくり必要な知識を身につけましょう!

住宅ローンの金利は、一般に、市場の金利をベースに金融機関の利益等を加えて、金融機関・商品ごとに決められます。
変動金利や短期(2、3年)固定など、短期間で金利が変動する住宅ローンの場合は、短期プライムレート(銀行が信用度の高い企業に対して1年以内の貸付をする場合に適用する最優遇金利)などの短期金利に連動するのが一般的です。
一方、全期間固定や10年以上の長期固定の住宅ローンの場合は、一般的に長期金利(10年国債の利回りなど)に影響をうけます。 近々住宅ローンを借りる予定があるなら、早いうちから新聞・テレビ、ネット等で金利に関するニュースをチェックしておきたいものです。「長期金利が上昇」という見出しをみたら、「固定金利の住宅ローンの金利も上がりそうだな…」と予測できるからです。
なお、民間の住宅ローンの場合は、原則として融資実行時点の金利が適用されるので注意が必要です。たとえば、仮に融資を申し込んだときの金利が2%だったとしても、融資実行時点の金利が2.5%であれば、2.5%の金利が適用され、思っていたよりも毎月の返済額も増えることになります。借り入れの申し込みから融資実行(物件の引渡時)までの期間が長い場合には、余裕を持って計画することが大切です。

住宅ローンの「金利優遇」では、大きく分けて、「当初期間が優遇」されるタイプと「全期間優遇」されるタイプの2つがあります。金利だけに目を奪われず、ますは、どちらのタイプなのか確認し、優遇される期間や優遇幅、優遇の条件などを冷静に見極めましょう。
「当初期間優遇」の場合は、固定金利選択型のローンで借入当初の固定期間には優遇金利が適用され、最初の固定期間が終わると優遇幅が小さくなるか、優遇はなくなるというものです。
将来の金利はだれにもわからないので、どちらが有利とはいえません。将来の金利動向によって総返済額はどう変わってくるのか、借入申し込み前に金融機関でシミュレーションしてもらったりして、十分に比較検討する必要があります。また、「当初期間優遇」を選んだ場合には、最初の固定期間終了後に金利優遇がなくなった(小さくなった)ときに、どれくらい毎月の返済額が変わってくるのか、店頭金利が上がっていた場合にはどれほど返済額が増えるのかなども、把握しておきましょう。

「フラット35(買取型)」は、2003年10月から登場した住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)と民間金融機関が共同で提供する新型住宅ローン(2005年1月より「フラット35」という名称に変更)で、近年、金利水準やコスト、利便性のよさなどから利用者数が伸びている住宅ローンです。
この住宅ローンの大きなメリットは、物件価格の最大90%(上限8,000万円)まで融資可能で、最長35年の全期間固定金利型ローンであること。
また、ローンの諸費用の大部分を占める「ローン保証料」や繰上げ返済の手数料も無料ですので、借入コストも抑えることができます。
これらのことから、「フラット35(買取型)」は、自己資金が少ない人、住宅ローンは固定金利で安定して返済していきたい人などが、まず検討したい住宅ローンの一つといえます。
しかし、この住宅ローンにもデメリットがあります。
まずは、すべての物件に利用できるわけではないこと。一定の水準を満たした住宅でなければ融資は受けられません。ただし、省エネルギー性や耐震性に優れた住宅の場合、「フラット35S」という優良住宅取得支援制度によって、融資金利が優遇されます。
また、収入基準が民間住宅ローンに比べて厳しいこと。年間返済負担率は年収400万円未満の場合30%、年収400万円以上の場合35%となっています。(2007年10月1日以降申し込み分) なお、買取型では、2007年10月以降、返済期間が20年以内と短い場合に、各金融機関が金利を低く設定できるようになっているなど、フラット35の利便性も向上しつつあります。 いずれにせよ、これらの特徴やメリット・デメリットを把握した上で利用するかどうかを選択することが大切です。

2007年より、「フラット35」では、従来の「買取型」に加え、「保証型」が登場しました。仕組みの上での買取型と最大の違いは、住宅ローン債権を住宅金融支援機構に売却せずに、民間金融機関等が独自に証券化する点にあること。住宅金融支援機構は、あくまでも保証を行うだけですので、商品性については、各民間金融機関の自由度が高いものなっています。
そこで、保証型の最大のポイントは、民間住宅ローンと同じように「借換え」ができるという点。また、物件価格の100%まで借りられるなど買取型とはいくつか異なる点があります。 保証型は、現在、三菱東京UFJ銀行など一部の金融機関でしか取り扱っていませんが、今後の動向が注目される住宅ローンといえます。

「親子リレー返済」とは、親子で同居する住宅を購入するための住宅ローンを組む際に、「子」を後継者・連帯債務者として、親から子へ返済を引き継ぐ住宅ローンの返済方法です。住宅ローンを借りる際には、借入時やローン完済時の年齢に条件があるため、たとえば55歳の方の場合、完済時年齢が70歳の条件のローンを借りる場合は、返済期間15年以上のローンは組めません。しかし、「親子リレー返済」を利用するなら子の年齢を基準にローンを組めるため、30年等の長期の借り入れが可能になります。
ただし、親子リレー返済は、住宅ローン控除は、返済している親か子のどちらかしか受けられませんし、子に返済を引き継ぐ段階で金利が上昇して返済負担が重くなる可能性もあります。また親子の借入金額や返済金額、共有持分があいまいになり、将来贈与等の問題が発生することもあります。利用の際は、親子で事前に十分にライフプランや返済内容を検討し、税務署等で税金面についても確認しておきましょう。
住宅金融支援機構と民間金融機関の提携ローンである「フラット35」では、下表のような親子リレー返済の後継者の条件を満たせば、申込時に70歳以上でも申込可能で、後継者の申込時の年齢で返済期間を計算できます(親族が住むための住宅には親子リレー返済は利用できません)。
一部の銀行等の民間金融機関でも、親子リレー返済の取扱いがあります。利用の際の諸条件は金融機関ごとに異なるので、事前に確認が必要です。

「親子ペアローン」とは、住宅等を親子で共有する場合に、親子それぞれで融資を受け、並行して返済していくもので、一部の銀行等の民間金融機関で扱われています。親子で借りることで借入限度額が大きくなります。
たとえば、総額3000万円の借入れをする場合、親が1000万円、子が2000万円というように分担し、購入物件は持分に応じて登記をします。親子それぞれで返済期間や金利のタイプは選ぶことができるので、たとえば親の返済期間は10年、子どもは30年といったように、無理のない返済プランを利用することができ、親子それぞれで住宅ローン控除も受けられます。
なおデメリットとしては、団体信用生命保険(ローン返済者が死亡した場合などにローン返済に保険金が充てられる)にはそれぞれで加入することになるため、親か子のどちらかにもしものことがあっても、残された方のローン負担はなくならないこと、親子リレー返済とは違い、それぞれでローンを組むことになるため、親の年齢が高い場合は短期間のローンしか組めないことなどがあげられます。
高額な借入れできるからとむやみに借りるのではなく、親子で将来のライフプランや返済計画について十分話し合い、無理のない範囲で利用するようにしたいものです。

住宅ローンをいくら借入するのかを考える場合、大切なのは、「金融機関が貸してくれる金額」ではなく、「自分が返済できる金額」を考えるということです。
その際には、将来のライフプランを検討した上で、毎月返済できる金額を無理のない範囲で決めます。例えば、現在は、共働きだけれども、将来子どもができたら、妻はしばらく育児に専念して働かないというご家庭では、現時点の夫婦共働きの収入で返済できる金額を計算してしまうと、返済が続かなくなる可能性もあります。
なお、各金融機関では、税込年収に対する返済負担率を設定しており、フラット35や財形住宅融資では、年収400万円未満の場合で30%以下、年収400万円以上の場合で35%以下となっています。ただし、この返済負担率は、金融機関から見た融資額の上限であり、家庭によって適正な返済額は異なります。そこで、自分が返済できる金額を計算するには、次の表のように、現在の支払っている家賃をベースに考えると現実的です。

毎月返済する住宅ローンの返済額には、最初に借りた元金部分に対する利息が含まれており、これをどのような内訳で返済するかによって、「元利金等返済」と「元金均等返済」という2つの返済方法に分けられます。
元利金等返済は、毎月の返済額(元金と利息の合計)が一定になるように返済する方法で、元金均等返済は、最初に借りた元金を返済回数で割った額に、残高に対する利息を上乗せして返済する方法です。
どちらの返済方法もメリット・デメリットがあり、どちらが有利か一概にはいえませんが、当初の負担をできるだけ軽くしたい場合は元利金等返済を、夫婦共働き等で収入面に余裕があり、総返済額をできるだけ軽くしたい場合は元金均等返済を選択するのが良いでしょう。
元金均等返済は、元利金等返済に比べると、当初の返済額は多くなりますが、元金が確実に減るために、それに伴う利息も少なくなり、返済が進むにつれて、毎月返済額も少なくなります。結果的に、総返済額も元利金等返済よりも少なくて済みます。 ただし、当初の返済額が多くなるので、収入基準を満たすためには、より多くの年収が必要となります。
なお、元利均等返済は、多くの金融機関で一般的に取扱っていますが、元金均等返済は、フラット35や財形住宅融資のほか、一部の銀行等のみの取扱いとなりますので、事前に確認が必要です。